
お父さんが今どんな人かはよく知っていても、二十歳のころのお父さんのことは、意外なほど知らないものです。どんな夢を持っていたのか。お母さんとはどうやって出会ったのか。生まれたばかりの自分を初めて抱いたとき、何を思ったのか。お父さんは、こうした話を自分からはあまりしないかもしれません。でも、ちょうどいい質問をして、しっかり耳を傾けてくれる人がいれば、喜んで話してくれるお父さんは少なくありません。
このページの質問は、FamilyStoriesアプリにあるお父さん向けの質問集から選びました。質問集には、約400個の質問が40の章に分かれて入っています。その中から、会話で聞きやすい50個を選んで、話し言葉に合わせて少し短くしました。アプリでは、ほとんどの質問に、答えを教えずに思い出す手助けをしてくれる「ヒント」が付いています。ここでは、テーマごとにひとつずつ紹介します。ヒントはお父さんに向けた言葉なので、言葉が出てこないときに読んであげるか、自分の言葉で伝えてください。
まず聞いてみたい、気軽な質問5つ
最初は、お父さんの目に場面がひとつ浮かぶような、大きな答えのいらない質問が向いています。インタビューのような固い雰囲気にならずに、会話が自然に始まります。
- いちばん古い思い出は何?
- 初めて自分で稼いだお金で、何を買った?
- 聞くとすぐに青春時代に戻れる歌は何?
- 初めての車は何で、運転は誰に教わった?
- つい何度も言ってしまって、聞けば家族がすぐにわかる口ぐせは何?
アプリのヒント 最初の質問:「大切なことでなくてもかまいません。ひとつの場面や音、ほんの短い瞬間が、なぜか心に残っていることもよくあります。」
お父さんへの質問:人生をたどる
昔の話は、子どものころから今まで、順番にたどると話しやすくなります。お父さんに合いそうな質問を選んでください。1回の会話では3つで十分です。
子どものころ
子どものころの質問は、自分では見たことのない場所や人を呼び戻してくれます。
- 育った家は、どんな様子だった?
- 子どものころのふつうの一日は、朝起きてから寝るまで、どんなふうだった?
- 放課後、友だちとはどこに集まってた?
- 子どものころ、大きくなったら何になりたかった?
- 子どものころ、いちばん楽しみにしていた行事は何?
アプリのヒント 行事についての質問:「一番素敵だったことではなく、子どものころ何日も前から心の中で楽しみにしていたことを思い出してください。」
10代と友だち
10代は、お父さんが初めて、どんな人になりたいかを自分で決めた時期です。
- 10代のころ、いちばん大切だった友だちは誰?
- 16歳のころの、ふつうの土曜の夜は、どんな感じだった?
- 今でも覚えている先生は誰?
- 休みにアルバイトはしてた? 何のために貯めてた?
- 何歳で家を出て、何を持っていった?
アプリのヒント 土曜の夜についての質問:「まず夜の始まりを思い出し、そこからどう過ごしたかをたどってみてください。」
恋と結婚
お母さんとの出会いを、お父さんの側から聞くのは、初めてかもしれません。両親が今は一緒にいない場合は、お父さんの初恋について聞くか、このテーマは飛ばしてかまいません。
- 初めて本気で好きになったのは、どんな人?
- お母さんとは、どこで初めて会って、どちらから声をかけた?
- お母さんの、どんなところにすぐ気づいた?
- プロポーズはあった? それとも二人で自然に決めた?
- つらい時期に、二人を支えてくれたものは何?
アプリのヒント 初めて会ったときについての質問:「すぐに全体の話に行かず、最初の出会いの場所だけを思い出してください。」
仕事と最初の職場
仕事の質問からは、お父さんがどうやって自分の道を見つけたのか、何を誇りに思っているのかが見えてきます。
- 最初のきちんとした仕事には、どうやって就いたの?
- 最初の職場で、まったく新しかったことは何?
- 仕事でいちばん多くのことを教えてくれたのは誰?
- 仕事人生をいちばん大きく変えた決断は何?
- 仕事でいちばん誇りに思っていることは何?
アプリのヒント 最後の質問:「心の中でこの文を完成させてください:『自分の職業人生を振り返って一番誇りに思うのは…』。」

お父さんの両親と、わが家のルーツ
お父さんが自分の両親の話をしてくれると、祖父母のこと、そして家族がどこから来たのかも知ることができます。
- 自分のお父さん(私にとってのおじいちゃん)を表す言葉を3つあげるなら、何?
- 自分のお母さんとの、いちばんすてきな思い出は何?
- うちの名字には、どんな由来があるの?
- 家族の中で、よく使われていた口ぐせや言い回しは何?
- 家に昔から伝わる品物はある? それにはどんな話がある?
アプリのヒント 祖父についての質問:「お父さんのことを思うとき、真っ先に浮かぶ声、雰囲気、あるいはお父さんらしいところは何ですか?」
父になったとき、父として過ごした年月
ここでは、自分ではほとんど覚えていない年月を、お父さんがどう過ごしていたのかが聞けます。
- 私を授かったことは、どうやって知ったの?
- 「もう自分は父親なんだ」と初めて思ったのは、いつ?
- 自分の父親とは違うやり方をしようと、意識して決めたことはある?
- 当時は完璧ではなかったけれど、今は笑って話せる父親としての出来事は何?
- 父親でいて、いちばんよかったと思うことは何?
アプリのヒント 最初の質問:「ときに心に残るのは、考えていたことではなく、場面の細かな情景です。部屋の様子、お母さんの表情、時刻、天気、テーブルの上の物など、その瞬間を呼び戻してくれるのはどんな細部ですか?」
お父さんに聞く、自分についての質問
父と子のあいだにあった、自分では覚えていない時間のことが聞ける質問です。
- 私が生まれた日は、どんな一日だった?
- 赤ちゃんのころの私は、おっとりしてた? それとも元気いっぱいだった?
- 私に自分の意思があると初めて気づいたのは、いつ?
- 私の中に、初めて自分の姿を見たと思った瞬間はあった?
- 私が大きくなるにつれて、私たちの関係はどう変わった?
アプリのヒント 最後の質問:「私たちの関わり方が変わったと気づいた場面を思い浮かべてみてください。」
お父さんのこと、どのくらい知っていますか? 無料の家族クイズは、父の日クイズとしても使えます。最初に「お父さん」を選ぶと、1分で、お父さんについての12問に答えられます。最後に、お父さんについての50個の質問がもらえます。印刷しても、切り取ってカードにしても使えます。クイズでわからなかったことが、いちばんよい最初の質問になることがよくあります。
お父さんに聞く、楽しい質問
楽しい質問は会話をほぐしてくれて、そのすぐあとに、本当に聞きたかった話が出てくることもよくあります。みんなが耳を傾けられる、家族の食事の席にもぴったりです。
- 学校をサボったことはある? そのとき何をしてた?
- 10代のころは、髪型も含めて、どんな見た目だった?
- 友だちとやったいたずらで、今でも思い出し笑いするのは何?
- 旅行先で、とんでもないハプニングはあった?
- お父さんとお母さんのうち、楽しいことの担当はどちらで、「だめ」と言うことが多かったのはどちら?
アプリのヒント 見た目についての質問:「ジーンズにシャツ、ベルボトム、レザージャケット、スーツ、スニーカー、長い髪、短い髪。それとも自分らしいまったく別のスタイルでしたか?当時の装いをどう表現しますか?」
お父さんに聞く、心に残る深い質問
これらは、あとになって、いちばん心に残る質問であることが多いものです。お父さんの答えから、お父さんが何を伝えたいのかが見えてくるからです。静かなときに聞いて、どこまで話すかはお父さんに決めてもらいましょう。
- 人生でとくにつらかった時期はいつで、どう乗り越えた?
- 最初は間違いだと思ったけれど、あとで正しかったとわかった決断は何?
- 今ならわかるけれど、あのころ知っていれば楽だったと思うことは何?
- 人生を支えてきた価値観は何?
- 私に人生でひとつだけ伝えるとしたら、何を伝えたい?
アプリのヒント 最後の質問:「『忘れないで。…』という言葉を、思いつくままに続けるとしたら、何と言いますか?」
お父さんに質問するときのコツ:話してもらうには
お父さんは、最初は「まあまあ」「ふつうだったよ」と短く答えるかもしれません。それは話したくないという意味ではないことがほとんどで、たいていは質問が大きすぎただけです。そんなときは、場所や人、ある一日のように、もっと小さく具体的に聞いてみましょう。
| こう聞くより | こう聞いてみる |
|---|---|
| 子どものころはどうだった? | 子どものころ食事をしていた台所は、どんな様子だった? |
| 仕事は大変だった? | 初めて出勤した日は、どんな日だった? |
| 父親でいるのは楽しかった? | 初めて私を抱いたときのことは、覚えてる? |
| 昔は何をしてたの? | 週末に出かけるときは、どこへ行ってた? |
次の3つは、ほとんどの場面で役に立ちます。
- 向かい合うより、並んで: 散歩や車の中、いっしょに何かを作っているときのほうが、食卓で向かい合うより話しやすいお父さんもいます。
- 次の質問へ行く前に、続きを聞く: 「それで?」「ほかに誰がいた?」「どんなにおいがした?」と聞くほうが、リストの次の質問よりも多くの話が出てきます。
- 見るものを用意する: 古い写真や工具、レコードがあると、質問だけでは届かない思い出が戻ってきます。
30分ほどの長めの会話の進め方と録音のしかたは、親の声を残すインタビューの進め方で紹介しています。
話しにくいときは
お父さんとの会話が、いつも楽に進むとは限りません。よくある4つの場面には、それぞれ簡単な進め方があります。
- 遠く離れて暮らしている: 質問は、電話やビデオ通話でも同じように使えます。1回の通話でひとつの質問にして、前もって伝えておくと、お父さんも少し考える時間が持てます。
- 記憶があいまいになってきた: ずっと昔のことを聞きます。子どものころ、学校、最初に住んだ家などです。間違いを直さずに、出てきた話をそのまま受け取ってください。こうした会話の進め方は、高齢者の回想法: 40分から60分で思い出を聞くコツで紹介しています。
- 涙が出てきた: 涙は話の一部で、質問が間違っていたということではありません。少し間をおいて、無理に続けなくていいと伝え、次の機会に軽い話から始めましょう。
- あまり距離が近くない: 二人のことではなく、お父さんの子どものころや仕事の質問から始めます。ほかの話のほうが話しやすく、距離は聞いているうちに縮まっていくことがよくあります。
父の日の質問:最初の会話の進め方
最初の会話に準備は要りません。静かなひとときと、3つの質問があれば十分です。父の日(6月の第3日曜日)はよい機会ですが、ふつうの日曜日でもかまいません。
- テレビも時間の制約もないひとときを選びます。食後のコーヒー、散歩、少し長めのドライブなどです。
- 質問を3つ用意します。気軽な質問を1つ、子どものころの質問を1つ、自分についての質問を1つです。
- なぜ聞くのかを伝えます。たとえば「お父さんの話を残しておきたいんだ。自分のためにも、家族のためにも」と言います。
- 次の質問に進む前に、続きを聞きます。ひとつの話を最後まで聞くほうが、途中までの話を3つ聞くより価値があります。
- 会話を録音してもいいか聞いて、スマホをそっと二人のあいだのテーブルに置きます。
- 20分ほどたったら、まだ楽しいうちに終わりにして、次の約束をその場で決めます。
お父さんの答えを残す方法
お父さんの答えは、かけがえのないものです。だからこそ、聞いたらすぐに残しておきましょう。答えを残す方法は、おもに4つあります。
| 方法 | やり方 | 残るもの | 向いているのは |
|---|---|---|---|
| ノート | 会話しながら、キーワードを書き留める。 | 自分のメモ。お父さんの声は残らない。 | よく会えて、書くのが速い場合。 |
| 質問が印刷された書き込み式の本 | お父さん自身が、質問が印刷された本に答えを書く。 | お父さんの筆跡の本。声は残らない。 | 書くのが好きで、根気がある場合。 |
| スマホのボイスメモ | ボイスメモアプリで会話を録音する。 | お父さんの声。ただし、整理されていないファイルがたくさんできて、文字にはならない。 | ひとつの会話だけを残したい場合。 |
| FamilyStoriesのような人生の物語を残すアプリ | お父さんが、案内に沿った質問に、声または文字で答える。アプリでも、ブラウザのリンクからでもよい。 | 声、文章、写真が章ごとに整理され、PDFや紙の本になる。 | 物語を何週間もかけて育て、家族にも読んでほしい場合。 |
どの方法も間違いではありません。大切なのは、お父さんの答えが、古いスマホの中に散らばったままにならないことです。
FamilyStoriesでは、お父さん向けの質問集をまるごと使えます。「あなたの家」や「お父さんになったとき」などの章があり、ほとんどの質問にヒントが付いています。最初にいくつか答えると、質問がお父さんの人生に合わせて整います。答えは5つまで無料で、有料プランにするとすべての質問が使えるようになります。自分の質問は、いつでも足せます。お父さんは自分の声で答え、話した内容は自動で文字になります。アプリで答えても、アプリなしで、ブラウザで開くリンクから答えてもかまいません。週に一度のリマインダーが、物語が続くように助けてくれます。最後には、PDF、Wordファイル、またはQRコードをスマホで読み取るとお父さんの声が流れる紙の本になります。
会話を一歩ずつ録音して残していく手順は、親の自分史の作り方で紹介しています。お父さんとお母さんの両方に聞く質問は、親に聞きたい質問:親の人生を知る60のきっかけにまとめています。
よくある質問
「子どものころはどうだった?」とざっくり聞くより、ひとつの場面を思い出してもらう質問のほうが話が広がります。初めての仕事、お母さんと出会った夜、自分が生まれた日などです。親に聞いておきたいことは、まず気軽な質問から始めて、深い質問は静かなときに取っておきましょう。
多くの場合、大切にしている価値観や、伝えたいことについての質問です。つらかった時期と、何が支えになったか、大切にしている助言、忘れないでほしいことなどです。あわてずに聞いて、答えはお父さん自身の声で録音してください。
1回に3つで、たいてい足ります。父と子の会話は、毎週20分のほうが、二人とも疲れてしまう長い午後より、ずっと続けやすいものです。
違うテーマから3つ選びます。たとえば初めての車のような気軽な質問を1つ、子どものころの質問を1つ、自分についての質問を1つです。自分についての質問は、「私が生まれた日は、どんな一日だった?」などがよいでしょう。ずっと残るものを贈りたいなら、お父さんの了解を得て、会話を録音してください。
はい。書店には、質問が印刷されていて、お父さん自身が書き込む形の本があります。書くのが好きなお父さんに向いています。話すほうが好きなら、音声の録音のほうが楽です。FamilyStoriesなら、最後には、お父さんの声が聞ける紙の本にもなります。
はい。ほとんどの質問は、家族の中で父親のような存在だった男性なら誰にでも使えます。祖父母向けには、別に祖父母への質問もあります。
はい。無料の家族クイズの最後に、印刷したり、切り取ってカードにしたりできる50個の質問がもらえます。登録は要りません。最初に「お父さん」を選ぶと、質問がお父さんに合わせて選ばれます。
いちばん簡単なのは、スマホで録音する方法で、質問ひとつに答えひとつです。FamilyStoriesでは、お父さんが答えを質問のすぐ下で録音でき、話した内容は自動で文字になります。
家族の物語を、その人自身の声で残しましょう
FamilyStoriesは、家族で人生の物語を集めるiPhone・iPad向けアプリです。一人ひとりに合った質問、本物の声、写真をプライベートに残し、最後は印刷した本にできます。
- 人生の章ごとに合わせた質問
- 話した言葉を自動で文字に
- 本人の声をそのままの形で保存
- 写真は思い出の物語のそばに
- 最大10人のファミリーサークル
- アプリなしでもリンクで回答
- 毎週のリマインダーで続けやすく
- 語りに寄り添う音楽と自然の音
- 家族みんなでつくる家系図
- PDFやWordファイルで保存
- 印刷した本を世界中にお届け
- エンドツーエンド暗号化で安心
- アプリを入手
App StoreからFamilyStoriesをiPhoneかiPadに入れます。
- 質問を選ぶ
その人について少し答えると、合う質問をアプリが選びます。
- 家族を招待
家族にリンクを送ると、アプリかブラウザで答えられます。
